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ため靭性に優れ、船舶衝突などの不測の事態に対して損傷が小さく修復容易であることから、大規模な浮桟橋や浮防波堤が建造されており、図-3.2.2に概略構造を示す。

 

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鋼殻は鋼製浮体の場合と同様に工場で製作する。鋼板は6〜8mmと薄く、デッキやボトム等のパネルに骨材(リブ)を自動溶接等で取り付けた後に、反転してスタッドを溶接し、ブロックに組み立て、岸壁または現地ヤードに運んで、全体を一体に総組立した後に、外壁部の型枠配筋を行い、コンクリートを打設する。小規模なものでは、防蝕上から浮体の全面をコンクリートで囲んでいるが、大規模なものは底面を鋼板として電気防蝕用の電極を付けている。完成した浮体は大型起重機船で進水させ、現地まで曳航した後に所定の位置に据え付ける。PC製と比べ、壁厚が薄く軽量で強度が大きいことから大型化が可能であり、広島県では長さ約100mのドルフィン係留式の浮防波堤を建造しており、長さ140mの浮桟橋の施工に入っている。(写真-3.2.1)

 

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参考文献:
1)メガフロート技術研究紐合:メガフロート・超大型浮体構造物

 

 

 

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